ネット通販に導入できる決済方法は種類が多く、ネットショップ開設時に悩むポイントの一つです。初期段階でどの決済方法を導入すべきか、各決済方法の特徴やメリット・デメリットを解説します。
決済方法の種類について
まずは、ネットショップでの決済方法には何があるか挙げてみましょう。
- クレジットカード決済
- 代引き(代金引換)
- コンビニ払い
- 銀行振込
- キャリア決済
- 後払い
上記が代表的な決済方法になります。
もちろん上記以外にも、スマホ決済(〇〇Pay)、ウォレット決済(PayPalなど)など様々な決済方法がありますが、ここではユーザーの利用頻度が比較的高い上記の決済方法について説明します。
なお、決済方法は、ユーザーが希望する決済方法を提供していない場合、ユーザーが購入を諦めることがあるので、ネット販売において非常に重要です。
実際に、私も昔、決済方法がクレジットカード決済のみのECサイトを運営していたことがあるのですが、ユーザーから、「クレジットカードを持っていないので他の支払方法はないか」という問い合わせが常に一定数ありました。
それぞれの決済方法の特徴は?
では、それぞれの決済方法の特徴について見ていきましょう。
クレジットカード決済
クレジットカード決済は、利用率が一番高い決済方法です。
ユーザーが注文と同時にクレジットカード情報を入力するので、ネットショップ側でも注文確認後に、すぐに商品の発送作業に取り掛かれるというメリットがあります。
クレジットカード決済の場合、決済手数料がネットショップが負担することになり、手数料の料率は導入する決済会社によって異なりますが、だいたい3.5%~6%ぐらいです。
クレジットカード決済は利用率が高いので、初期段階から入れておきたい決済方法です。
ただし、決済方法はクレジットカード決済だけで良いかというと、上述の通り、クレジットカードを持っていない人もいますし、初めて買うお店でクレジットカード情報を入れるのをためらう人などもいるので、他の決済方法も入れておくべきです。
代引き(代金引換)
代引きは、クレジットカード決済方法ほどではないですが、ユーザーに人気の決済方法です。
ユーザーからすると、注文時に色々な情報を入れる手間がないということと、商品と引き換えに支払いをするので安心感があります。
代引きのデメリットは、ユーザーの商品の受取拒否が、他の決済方法よりも高い傾向があるということです。受取拒否の場合、注文代金は回収できないまま、送料だけが発生してしまいます。
コンビニ払い
コンビニ払いは、注文後にユーザーがコンビニに行ってレジで支払いを行う決済方法です。ユーザーからするとクレジットカード情報などを入力する必要がないので、安心というメリットがありますが、家からコンビニが遠かったり、他の決済方法と比べると手間というユーザーもいるでしょう。
ネットショップからすると、ユーザーがコンビニで支払ってから、商品を発送するので、代金の未回収リスクがないというメリットがあります。
デメリットは、ユーザーからの注文後、入金が完了するまで在庫を確保しておく必要があり、さらに入金が行われないこともあります。
銀行振込
銀行振込は、注文後に、ユーザーがネットショップが指定した口座番号に注文代金を振り込んで決済する方法です。
ユーザーからすると手間がかかる決済方法ではありますが、この支払方法を好む人が一定数いるのも事実です。
ただし、ネットショップからすると、コンビニ払い同様、注文後、発送可能になるまでのタイムラグが生じるのと、入金したかどうかの確認を、自分の銀行の入金履歴をチェックして確認する必要があり、手間がかかる決済方法です。
さらに、ユーザーが注文代金と一致しない金額を振り込んできたり、振込名義が注文者の氏名と違うことがあるなど、入金確認やその後のユーザーとのやり取りが大変というデメリットもあります。
キャリア決済
キャリア決済とは、携帯料金の支払い時にキャリア決済で注文した商品代金を合わせて支払う決済方法です。
docomo、au、softbankでそれぞれのキャリア決済を提供しています。
ユーザーからすると、手間も少なく便利な決済方法です。
ネットショップ側でも、注文と同時に発送作業が取り掛かれるので、非常に使い勝手の良い決済方法と言えると思います。ただし、キャリアによってユーザーへの請求タイミングや、決済手数料率も異なります(料率は少し高めです)。
後払い
後払いとは、注文をしてから商品到着後に、ユーザーが支払を行う決済方法です。
ユーザーからすると、届いた商品を確認してから支払いを行うので、非常に安心感があります。
ショップとしては、未回収のリスクがあるので、通常は後払いの決済サービスを利用するのが一般的です。後払いのサービスを提供している会社の方で、ユーザーへの請求・回収業務を行ってくれるため、ショップとしては手間はありません。未回収リスクも基本的に提供会社が負ってくれますが、その分、月額利用料や決済手数料が掛かります。
決済方法について代表的なものに絞って解説しましたが、いかがでしょうか。
ネット通販にとって決済は非常に重要なので、上記以外の決済方法も検討の余地はありますが、すべての決済方法を検討しているとかなり時間もかかるので、まずは上記の中から選択可能なものを導入して、ネットショップをスタートしてみると良いかもしれません。