ネットショップの売上をアップするために必要な売上分析とは?

ネットショップを始めて売上は上がったものの、そこからどうやって増やしてよいかわからないというような場合、現在のショップの状態を把握して、必要な打ち手を考えるべきです。今回は売上分析の基本的な考え方について紹介します。

現在の売上を分解してみよう

売上を分析するにあたり、売上の数字をただ眺めていても、何かしらの示唆を得ることは難しいと思います。
まずは、売上を構成している項目に分解していき、各々の数字を把握することによって、現在の状況を把握する必要があります。

売上を構成する項目(要素)

まず、売上は以下の式に変換できます。

 売上 = 注文件数 × 平均注文単価

注文件数が増えれば、当然売上は増えます。
注文件数は、さらに、 訪問者数 × 購入転換率 という式で表すことができます。
サイトへの訪問者が増えれば、基本的には注文件数が増える可能性が高まります。注文件数が増えると断定しないのは、注文件数が増えても、購入転換率(いわゆるコンバージョン)が下がると、結果的に注文件数が増えていないということにもなりえるからです。つまり、とにかく誰でもよいから、サイトに訪問させればよいというわけではありません。

また、平均注文単価は、 平均商品単価 × 平均購入点数 という式で表せます。
平均商品単価は、注文された商品の平均販売金額のことです。今よりも、高額の商品が売れるようになれば売上が上がるということになります。
平均購入点数は、1回の注文で購入される商品の点数の平均です。一度に複数点購入される方が平均注文単価が高くなる可能性があります。

分解した項目の考え方

それでは、上記で紹介した売上を構成する4項目をそれぞれどう捉えて、どう打ち手へ結び付けていくのかを見ていきましょう。

1.訪問者数

訪問者数は、サイトに来てもらうユーザー数のことなのですが、まずは、外部のどういうサイトから(集客経路)、それぞれどれくらいのユーザーが来ているのかを把握しましょう。
例えば、検索経由から訪問者全体の20%が訪れていて、Twitterから10%、Facebook(Instagram含む)から40%、残りはDirect(直接URLを打ち込んでアクセス)、といったような内訳を把握すべきです。これらの経路を把握するには、運営するネットショップのASP(ショップを開設するために申し込んでいるショップ作成サービス)の機能で把握できなければ、別途Google Analyticsといったマーケティング分析ツールなどを使用して分析します。
現状の経路が把握できれば、各経路ごとに集客するための施策を考えます。例えば、SNSであれば投稿を増やすなど。そして、施策後に、その経路からの訪問者数が増えたかどうかをチェックし、施策などを改善して試していくというのが、分析と施策の実行です。

2.購入転換率

これは、訪問したユーザーが実際に注文をした率ですが、上述のASPの機能やツールで、ユーザーがどのページに訪れているかを把握し、どこで離脱しているか(サイトから去っていったか)を把握します。
離脱しているページがわかったら、そのページで離脱した原因、もしくは購入に進まなかった原因を考えて、ページを改善します。注文に進みたくなるような文章や画像に変更したり、注文へ進みやすいように導線(カートなどへの進み方)をわかりやすくしたり、といった修正を行い、結果がどう変わったかチェックしていく流れです。

3.平均商品単価

これは、平均注文単価を構成する要素ですが、単純に言えば、高額の商品を多く買ってもらえれば、平均商品単価は上がります。
ただし、高額の商品ばかりを前面に押し出すと、平均商品単価が上がっても、他の売上を構成する要素の、購入転換率や平均購入点数が下がってしまう可能性があるので、この数字だけの増加を追うのは危険です。他の数字とセットで考えて、施策を実行し、他の数字とともに、どう変わったかを確認しましょう。

4.平均購入点数

平均購入点数は、今よりも一度に複数の商品を購入してもらえるようになれば上がります。
たとえば、注文を分析して、Aという商品とBという商品が買われていることが多ければ、Aの商品ページに、この商品を買っている人はこの商品(B)も買っています、というような文章とBのページへのリンクを加えたりする(いわゆるレコメンド)というような施策などが考えられます。

まとめ

以上が基本的な売上の分析の考え方です。
上記以外にも、売上をユーザー観点で分析する方法もありますが、これは別の記事で解説します。


上記の解説の用のように、現在の自分のショップの状況を把握して、施策を検討・実施し、結果を確認して、施策を修正して再実行する、といったことを繰り返していけば、きっと売上は伸びていくと思います。

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